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[[IPSJ Hokkaido]]

*** 講演会 [#x37c6eb5]
*** 情報処理学会北海道支部主催講演会 [#ld2ff13b]

講演者:宮原英之氏(前 UCLA博士研究員)
日時

日時:2022年6月22日(水)14:45-16:00
2023年2月21日(火) 14:45 - 16 : 15

場所:北海道大学大学院 情報科学研究院 A11教室(オンランでも同時配信予定)
場所

題名: 機械学習と物理
北海道大学大学院情報科学研究院1階 A12講義室

要旨:
オンラインで同時配信予定

深層学習が高い性能を示すことが明らかになって以来、機械学習の研究・開発が盛んになっている。一方、surface codeなどの理論的な提案や超伝導量子ビットの実験的な開発以来、量子計算の研究・開発も盛んになっている。元々これらの研究分野は独立に存在していたが、直接的な境界領域を考えることは可能である。さらに物理の他分野である統計力学を考えると、機械学習との数学的な類似性があることにすぐに気づく。本発表では、物理の中でも量子計算、統計力学、物性物理学に触れ、機械学習との学祭的な研究をいくつか紹介したい。
演題

『場のマスター方程式を用いた非マルコフ点過程の漸近解法:非線形ホークス過程とその拡張』

講師

金澤 輝代士 氏(筑波大学システム情報系 助教)

世話人

今井 英幸、宮原 英之(北海道大学)

概要

確率過程は自然・社会現象を記述する上で非常に有用な数学分野である.特にマルコフ過程に関しては多くの数学的ツールが整備されている.マルコフ過程とは,時間発展が現時点の情報だけに依存するクラスを指す.マルコフ過程では標準形の理論が整備されている.確率微分方程式(SDE)には標準形があり,特定の形でしかSDEはモデル化できないことが分かっている.SDEに一対一対応するマスター方程式にも標準形があり,マスター方程式は特定の形の線形方程式に帰着する.そしてマスター方程式は線形方程式であるため,関数空間での固有値問題に帰着される.つまり,マルコフ過程は究極的には固有値問題を解けば解析的性質がわかるのであり,その意味では「標準的な解法」は原理的には既にクリアである.

一方,非マルコフ過程についてはそうではなく,殆ど数学的ツールが整備されていない.非マルコフ過程とは過去の履歴に強く依存する確率過程を指す.非マルコフ過程のSDEの標準形は未知であり,それに対応してマスター方程式の標準形もわかっていない.非マルコフ過程のマスター方程式が分からない以上,固有値方程式に帰着させるような「標準的な解法」も確立していない.その意味では非マルコフ過程は昔からの難問だと金澤は認識している.

そこで本講演では,幅広い非マルコフ過程を記述するマスター方程式の一般理論について,我々の試みを報告する.我々は最初の練習問題として非線形ホークス過程を取り扱った[1-4].非線形ホークス過程は自己励起性を取り入れた複雑系の確率モデルであり,非マルコフ過程の代表例の一つである.我々はまずマルコフ埋め込み法を用いて非線形ホークス過程に対するマスター方程式を導出した.具体的には,低次元の非マルコフ過程をマルコフ場の理論(無限次元マルコフ確率過程)に変換することで,マルコフ過程の標準形の理論が適用可能な形に,問題に落とし込んだ.更にマルコフ場に対するマスター方程式を導出し,強度関数に対する定常漸近分布の性質を解析的に議論した.

次に,本手法を更に一般化して任意の点過程をカバーすることを試みた.まだ進行中の研究計画ではあるが,本手法を一般化することで任意の1次元非マルコフ点過程をマルコフ場に埋め込むことが出来,更にはマスター方程式を導出できることがわかった[5].これはある種の「非マルコフ点過程に対するマスター方程式の標準形」に対応するものになっているのではないかと我々は考えており,非マルコフ過程の標準的な解法を構築する上で,強力な道具になり得るのではないかと我々は期待している.また,場のマスター方程式と場の量子論の形式的な類似性についても,時間があれば議論する予定である.

 

*** 第22回複雑系マイクロシンポジウム [#u04d009a]

日時:2023年2月25日(土)10:00~16:00(予定)

会場:旭川市ときわ市民ホール(旭川市5条通4丁目)

特別講演

演題:未定

講師:中川 佑貴 氏(旭川高等工業専門学校 助教)

主催:北海道複雑系工学研究会

共催:(予定)精密工学会、情報処理学会、日本機械学会、計測自動制御学会 各北海道支部


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