IPSJ Hokkaido

平成23年度講演会(主催・共催・後援・協賛)

信号の物理的分解能の壁を克服する制御法 -- 動的量子化器によるアプローチ--

[日時]平成24年3月5日(月) 13:00〜14:30
[場所]北海道大学工学部 B11教室 
        [札幌市北区北13条西8丁目,地下鉄南北線北12条駅より徒歩12分]
[講師]杉江俊治 (京都大学教授)
[演題]信号の物理的分解能の壁を克服する制御法 -- 動的量子化器によ
るアプローチ--

[講演要旨]
  近年のネットーワーク化制御への関心の高まりなどを背景に,入力が離
散値に制限されたシステム(離散値入力系)の制御が重要な研究課題となって
いる.また,実用面でも,低コスト化のためにオンオフ型アクチュエータや低
分解能のD/A変換器などが用いられる場合があるが,これらも離散値入力系の
典型例としてあげられる.

筆者らの研究グループでは,このような離散値入力系を対象として,あたかも
連続値入力が利用可能であるかのような制御性能を得る手法について研究を進
めてきた.特に,連続値信号をスマートに離散値信号に変換する動的量子化器
について,その最適設計法や実験による性能検証をおこなってきた.本講演で
は,これらの成果の基本的な考え方を示し,その有効性を多数の数値例および
メカトロニクス系の実験例によって示す.
        
[問い合わせ先]〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目
北海道大学大学院工学研究院 人間機械システムデザイン部門
江丸 貴紀 (emaru@eng.hokudai.ac.jp)

[主催]計測自動制御学会北海道支部
[協賛]情報処理学会北海道支部

人工生命とアニメーション

[日時]平成24年1月27日(金) 10:30~12:00
[場所]〒090-8507 北見市公園町165番地
        北見工業大学 B212講義室
[講師]北海道大学大学院情報科学研究科教授 古川正志
[演題]人工生命とアニメーション

[講演要旨]
 人工生命(Artificial Life, A-life)は,1980年代初頭から台頭した技術お
よび学問である.Hard A-lifeはロボットとして,Soft A-lifeはシリコン内の
生命として,そしてWet A-lifeは試験管内の生命を取り扱う. 本講演では,
Soft A-lifeとしてK. Simsにシミュレーションに基づくこの30年間の研究とそ
の実現性を検証するアニメーションについて平易に解説する.CAD/CAM/CAEに基
づくいわゆるデジタルモックアップの世界では実物を作ることなく製品を作る
ことが目標とされている.同じように統合型アクター(Synthetic Actor)を目
指すアニメーションは,機械設計やロボット等のデジタルモックアップに匹敵
しうる可能性がある.そこではロボテックスと同じような知能および制御技術
が使用されているが,その基礎は,neuro-evolutionや現実の物理世界を反映す
る物理モデリングである.本講演では,A-lifeとアニメーションの歴史的な経
過や北大で開発したアニボットの技術も紹介する. 

[問い合わせ先]
渡辺 美知子
〒090-8507 北見市公園町165番地
北見工業大学 機械工学科 知的システム工学研究室
Tel.&Fax. 0157-26-9218
E-mail: michy@mail.kitami-it.ac.jp

[主催]日本機械学会北海道支部
[協賛]精密工学会北海道支部,情報処理学会北海道支部

東日本大震災および原子力発電所事故対応に活用されるロボット技術

[日時]平成23年11月21日(月) 14時45分~16時15分
[場所]〒060-0814 札幌市北区北14条西9丁目
        北海道大学情報科学研究科棟A12教室 
        http://www.ist.hokudai.ac.jp/access/
[講師]東京大学大学院工学系研究科 淺間一教授
[演題]東日本大震災および原子力発電所事故対応に活用されるロボット技術

[講師紹介]
 淺間一教授は,これ迄にフェロモンロボットをはじめとする多くのロボット実
機の開発を手がけ,また,ロボットサッカーワールドカップ等の運営にも携わ
り,現在は科研費(A)で「移動知」の代表を務めているなど,ロボットの知能創
発に関して深い造詣をお持ちです.また,サービス工学を日本で立ち上げる等,
広い範囲で活発な研究を行っています.講演では,以下の内容で東日本大震災お
よびそれに伴う福島原子力災害とロボットについてのお話をしていただきます.

[講演要旨]
 東日本大震災およびそれに伴う福島原子力災害の現場においては,人では困難
な作業が多く,ロボット技術の適用が求められている.本講演では,これまでに
東日本大震災およびそれに伴う福島原子力災害の現場で適用されたロボット技術
について紹介するとともに,これからの原子力発電所の事故の収束に向けてさら
に求められている遠隔操作機器やロボットについて解説する.また,これまでの
開発や現場投入において明らかになった様々な課題や,今後行うべき取り組みに
ついて述べる.

[講師略歴]
1982年 東京大学工学部精密機械工学科卒業
1984年 同大学院工学系研究科精密機械工学専攻修士課程修了
1986年 理化学研究所化学工学研究室研究員補
1989年 工学博士(東京大学)
     理化学研究所化学工学研究室 研究員
1998年 理化学研究所研究基盤技術部 副主任研究員
2002年 東京大学人工物工学研究センター 教授
2009年 東京大学大学院工学系研究科 教授,現在に至る

[問い合わせ先]
北海道大学大学院情報科学研究科
複合情報学専攻複雑系工学講座 自律系工学研究室
古川正志
TEL: 011-706-6443 FAX:011-700-5070
E-Mail: mack@complex.ist.hokudai.ac.jp


[主催]グローバルCOEプログラム異分野共同プロジェクト「仮想物理環境系に
おける人工生物の身体行動知能創発に関する研究」
[後援]情報処理学会北海道支部

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